脱稿と脱渓
コミケ近くなって「脱稿」したという文字をよく見かける。
コトバンクで語源を調べてみると、
*宋・張端義〔貴耳集自序〕~斯(こ)の集の稿を脱するを喜ぶ
とあった。詳しい状況はわからないけど、(書き上げて)原稿から脱することができて嬉しいって感じだ。
創作をする人は自分が望んで描いているのに、脱することができて嬉しいとは変な感じだけど、 概ね合っているんだろうと思う。
山の記録とかも好きで書いているのに、最後の方は終わってくれ~ て感じになるし。
twitterで沢登りで遡行終了して沢から出た、という意味で「脱渓」というのを見るようになった。
沢をやってて、沢の山岳会に入ってても聞いたことのない、馴染みのない言葉だった。なんとなく脱出の「脱」のイメージからか、敗退したときに使う言葉のように思えた。でもこの脱渓も脱稿と同じように、わざわざ自分から進んでやっているのに行為を終えて喜ぶ、という意味では同じだし、これはこれであっているのか、なんて思う。